《白州町 清流イメージの保全》(「白州町誌」平成14年、この20年より)

《白州町 清流イメージの保全》(「白州町誌」平成14年、この20年より)
 
尾白川、釜無川源流をはじめとする河川水質データを分析すると、町が自慢する清澄な名水の里の姿がみえてくる。
白州町は平成2(1990)年度から、町内河川水質調査を実施している。町内10地点で、水素イオン濃度(PH)、導電率、外物化学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、浮
遊物質量(SS)、溶存酸素量(DO)大腸菌群数、全窒素、全リン、アンモニア性窒素、塩素イオン、陰イオン界面活性剤の12項目を計測。それぞれ環境基準と照らし合わせながら、河川水質保全の目安とすることを目指している。
シンボルである尾白川の水質は、尾白橋下で例年2回行っている調査により、ほぼ現況が把握できる。
平成14年度の場合、
平均値でPH76
導電率 42
BOD 05未満、
COD 20SS1未満、
DO  9,7大腸菌群数730
全窒素 027
全リン 0,005未満、
アンモニア性窒素 005未満、
塩素イオン 06
陰イオン界面活性剤 002未満
という数字だった。
大腸菌群数以外のPH,BOD,SS,DOにおいて環境基準準のトップクラスであるAA類型を満たし、非常に良好な水質を示した。緯年的にも特に数伸上昇した項目もなく、このまま水質を縦持することが望まれる地点だった。
釜無川源流の水質を表す釜無川橋下の調査では、
平成14年度の場合、8月計測値で
PH 82、導電率151
BOD 05未満、
COD 05SS 1未満、
DO 86
大腸菌群数、1300
全窒素 034
全リン 0,008
アンモニア性窒素005未満、
塩素イオン04
陰イオン界面活性剤002未満
という数字だった。
こちらも尾白川同様に、大腸菌群敬以外のPH,BOD,SS,DOにおいて環境堪準のAA類型を満たし、非常に良好な水質を示した。
平成十四年度の調査を全体的に見ると、本流の釜無川6地点、支流の神宮川2地点、尾白川1地点、小深沢川1地点の合計10地点を計測したなかで、2地点を除いて環境基準AA類型を満たした。
一方、大腸菌群数は全ての地点で、環境基準のAA類型から外れてしまうという残念な結末ではあったが、「公共用水域の類型にあてはめ河川の適合率や、他の河川との比較からして、特に問題はない」という調差結果がまとまっている。
一方で、小沽雑排水などが混ざり込んで汚濁が進んでいる可能性や、前年に比べて数他の変動が大きな地点もあり、直接川に入る飲料水や産業用の地下水の保全とは別な側面で、清浄な水環境イメージを保全するためには、なお一層の流域水質保全への努力が求められている。