武川町の方言 補遺編〔い〕

武川町の方言 補遺編〔い〕
○い~ぐさ
<言いわけ。不平。苦情。文句。>
○い~くめる
<言って聞かせる。説得する。>
○いい~つこ(くら)
<言い争い。>
○いきなり
<だらしないさま。やりっばなしで始末をしない時などに使う。「おらんの嫁はいきなりだ」>
○いきやり
<気ばらし。息抜き。>
○いぐ(っ) ちぐ
<そろわない。ちぐはぐになること。>
○いざる・いじゃる
<ざる。>
○いしがけ
<石垣。>
○いしっころ
<石・小石>
○いしょ-す(1升臼)
<石で作ったひき臼。米・麦・蕎麦などを粉に砥くのに使った。餅をつくのは「石臼」。>
○いじれる
<いらだつ。じれる。(いじれって-)>
○いずみ
<藁で丸く編んだ、乳児を入れて眠らせるかご。>
○いたびっこ
<薄い板切れ。>
○いたんどり
<いたどり(虎杖)。>
○いちだ・いちだん(一駄)
<一頭の馬の背につける荷の分量。木の葉こ早・稲・麦など六束・六把を言う。(駄)。>
○いちはんご
<最初の田の草取り。普通「さんばんご」まで取った。>
○いちぼ
<縄の長さの単位で二十尋(ひろ)をいう。一尋ほ両手をひろげた長さ。>
○いちまき(まきうち)
<血縁で結びついた集団(血族団体)。本家・分家の関係などの一家一族を言う。>
○いちら・いちり
<そのまま。「皮のいちら食えるよ」  「行ったいちりけ-つちゃ-こんじゃん」>
  いっこじょ
<土の上で小石を仕ってする女の子の遊び。>
○いっさら
<少しも。下に打消の語を伴う。「おらた-いっさら知らなんど-」>
○いっしょ-まき
<一升蒔き。杖一升分の苗を植える田。普通田は三升蒔きが約一反歩(10アール)。>
○いっしょ-まっしょ
<一生。「一生」を強めた言い方。>
○いっすいき
<一周忌>
○いっすんこ
<一寸とび。女の子の遊び。>
○いっそ
<少しも、全く。下に打消の語を伴う。「いっそわからん」>
○いっちょ-らい
<一張羅と同じ。ただ一枚しかない晴れ着。一番いい衣服。>
○いと
<問。「そのいとに」 ほ「そのうちに」 の意。>
○いどこ
<居所。居間(ひじろのある部屋)。>
○いとこがたり
<いとこ同士で結婚すること。(共通語的)>
○いな
<変な、おかしな。異な。「いなこと-ゆ-じや-ね-か」>
○いにむに
<少しも。さっばり。「いにむに口をきかん」>
○いぬご
<ぐりぐり。首筋などのリンパ腺がほれること。「えのご」 「いのぐ」とも言う。>
○いぬをこく
<告げ口をする。「いぬ」 にほ人の秘密をかぎつけて告げる者、という意味がある。>
○いのく
<動く。(「いごく」の変化した語)。>
○いびたり(れ)
<衣服を着たままや座ったままで排便をしてしまうこと。>
○いびる
<修繕する。手入れをする。「家をいびる」>
○いぶす
<いやみを言う。それとなく気づくように言う。>
○いぼる (う)
<化膿する。うむ。>
○いまかじぶん
<今時分。今ごろ。>
○いまっと・いもちっと
<もっと。いま少し。(いもっと)>
○いやじ-こと
<人がいやがること。>
○いやじがる
<いやがる。>
○いりやま
<入会山。一定村落の住民が、かちき(刈敷)などを共同採集した山。>
○いわしか
<かもしか(冷羊)。>
○いんきょめ-
<隠居に分けた財産。>
○いんめ-
<少し。>